郁郁青青

フォトエッセイをたしなみます

薄暗い部屋にいる、いち青年はひとりごつ

デスクの掃除をして、どこからかふと現れたユウレイグモをなんのためらいもなく指でつぶす。ついえた身体とはきりはなされつつある脚が、ひくひくと動く。それを使い終わったティッシュで拭いて、なにごともなかったかのように捨てる。 命を奪うということが…

夕刻

利根川から分岐し,50km以上の旅を経て東京湾に注ぐ江戸川。その河口がある街に戻ってきたことは,私の人生にとって大事なことだったと思う。その日は特に,夏の厚い雲を見事に縁取る太陽が美しかった。 滴る汗をぬぐいながら,キャンプをする人たちや,子供…